最近何かと話題になるイヌリン、名前はよく聞くけれども、実際にはどんな効果があるのかいまいち解らないという方も多いのではないでしょうか。
今日はそんなあなたに、イヌリンにはどんな効果があるのか、またどのような使い方をすればいいのか詳しく説明したいと思います。
イヌリンとは
イヌリンとは水溶性食物繊維の仲間で、菊芋に多く含まれていることで有名です。
菊芋というと「芋」と書きますので、さつまいもやじゃがいもと同じようなイメージがうかぶと思いますが、実は多くの食物繊維を含んでいる「ごぼう」の仲間になります。
菊芋に含まれているイヌリンは、多糖類に属します。
ほんのりとした甘味がるため、甘味料としても使われています。
しかしイヌリンは甘味料として使われているにもかかわらず、私たちの体内の中には、イヌリンを分解する酵素がない為、口から摂取しても体内で吸収されず、そのままの腸内に届くことになります。
そのためダイエット効果に優れているといわれるのです
イヌリンが含まれる食材
イヌリンを摂取する際の注意点
イヌリンのデトックス作用
イヌリンは水溶性食物繊維として分類されてますが、食物繊維の中にはこの他にも不溶性食物繊維があります。
不溶性食物繊維は、体の中で水分を吸収せず、パサパサした状態で腸に届きます。
水溶性食物繊維の特徴の一つに、腸内にとどくと水分を取り込みドロドロとしたゲル状になります。
そしてゲル状になったイヌリンは、ゆっくりと腸内を移動しながら水分を吸収し、腸内にある余分な糖分や脂質を排出させていきます。
また腸の動きを活性化させることによって余分な老廃物の排出を促します。
この様にイヌリンは腸内環境を改善して老廃物を排出することで、ダイエットを強力にサポートしてくれます
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イヌリンと難消化性デキストリンの違い
違い
水溶性食物繊維にはイヌリン以外にも”難消化性デキストリン”もありますが、それらにはどのような違いがあるのでしょうか?
2つとも同じ水溶性食物繊維であるため、差ほど大きな差はありません。
しかし、小さな違いは多少あります。
難消化性デキストリンとは
難消化性デキストリンの正体やその効果について、詳しくご紹介していきたいと思います。
原料の違い
①イヌリンと難消化性デキストリンは原料が違います。
イヌリンは菊芋やチコリといった植物で、難消化性デキストリンは主な原料はトウモロコシ由来のでんぷんです。
製法の違い
②イヌリンは菊芋といった植物に豊富に含まれているので、一般的に販売されているサプリは、自然の植物から抽出されたものがほとんどになります。
(※菊芋をパウダー状にしただけのものもあります)
多く製造されているわけではありませんが、砂糖にイヌリン合成酵素を使用して、工業的にイヌリンを製造する方法もあるのも確かです。
一方難消化性デキストリンは、
「トウモロコシのデンプンを焙焼し、アミラーゼ(食物として摂取したデンプンを消化する酵素)で加水分解します。
その中の難消化性成分を取り出して調製した水溶性食物繊維が難消化性デキストリンです。」
(出典:大塚製薬)
少し難しいですが、つまり「トウモロコシ由来の人工的な食物繊維」ということです。
つまりイヌリンは天然の成分なのに対して、難消化性デキストリンは人工的につくられた成分ということです。
整腸作用の違い
③イヌリンと難消化性デキストリンは、いずれも腸内細菌のエサになることで、腸内環境の改善効果があります。
しかしながら腸内細菌のエサになる割合(資化率)に差があり、イヌリンが難消化性デキストリンよりも資化率では勝っているのです。
具体的にいうと、難消化性デキストリンの資化率が約50%なのに対して、イヌリンは二倍の100%なのです。
つまり整腸作用だけで見ると、イヌリンの効果の方が期待できるということになります。
使用感の違い
イヌリンや難消化性デキストリンは、粉状で水などに溶かして使いますが、使用感に少々違いがあります。
冷水時でも、難消化性デキストリンは水に直ぐに溶けますが、イヌリンは多少溶けにくさを感じることがあります。
また、イヌリンを溶かすと少しだけとろみがあるように感じるかもしれません。
実績の違い
イヌリンは「機能性表示食品の関与成分」として多く利用されています。
機能性表示食品は、”事業者の責任において科学的根拠に基づいて機能性を表示している”食品です。
一方難消化性デキストリンは、「特定保健用食品の関与成分」として認められています。
こちらは、国として保険の効果を科学的に認めているため、信頼性はより高いといえます。
イヌリンのダイエット効果について
イヌリンのダイエット効果を期待している方も多いと思います。
実際の所どのような効果が期待できるのでしょうか?
「イヌリンのダイエット効果」のポイントを5つご紹介します。
1.血糖値の上昇抑制効果
太る大きな原因の一つに、血糖値が急激に上昇することにより、糖質を脂肪にかえるインスリンが過剰に分泌されてしまう現象があります
血糖値の急激な上昇を抑制できれば太らない体になります。
イヌリンは腸内でゲル状になり、糖の吸収をゆるやかにし、余分な糖を掃除しながらゆっくりと移動するため、血糖値の急激な上昇がおさえられます。
2. エネルギー代謝亢進
イヌリンを含む食物繊維は、腸で腸内細菌によって発酵(分解)されると、酢酸やプロピオン酸、酪酸などの短鎖脂肪酸を生成します。
短鎖脂肪酸は、食後の満腹時にエネルギー代謝を亢進させる働きがあります。
3. 食欲抑制ホルモンを分泌
短鎖脂肪酸は、消化管ホルモンGLP1やPYYの分泌を促進します。
消化管ホルモンが分泌され、食欲やインスリン分泌などを抑制するため、減量効果が期待できます。
4. 脂肪の蓄積抑制
短鎖脂肪酸は、ある受容体を介して脂肪細胞への脂肪蓄積の促進を抑制するいわれています。
5. 満腹感の向上・腸内環境の改善
26人の男女を対象にしてイヌリンを豊富に含む野菜(アーティチョークや玉ねぎ、ニンニクなど)を2週間継続して食べ続けるという研究が行われた結果が(1日平均15g)、次のように報告されました。
イヌリンを豊富に含む野菜を2週間摂取すると満腹感が増し、甘くて塩辛い食べ物を食べたいという欲求が減少。
通常の食事に戻った3週間後においてもこれらの効果はさらに強化され、非常に甘くて脂っこい食べ物を食べたいという欲求が大幅に減少しました。
また善玉菌と呼ばれるビフィズス菌のレベル増加、悪玉菌と呼ばれるクロストリジウムのレベルが低下。
しかしながら通常の食事に戻った3週間後には、イヌリンを食べはじめる前の水準に戻っていたことがわかりました。
この結果からみて腸内環境を維持するためには、食物繊維を継続して摂取することが重要であると報告されています。
イヌリンの摂取量は?
イヌリンは、菊芋やごぼうなどの普段から私たちが食べている物に含まれている成分です。
そのため安全な成分だと考えられています。
しかしイヌリンの摂取目安量などは、はっきりとした定義が有りません。
色々な研究で使用されている摂取量は、5~15gの範囲で効果を検証しています。
最近の報告によると、日本人の一日あたりの食物繊維摂取量の平均は約14gと報告されており、これを目標摂取量と比較してみると、男性で約7g、女性で約4gも不足していることがわかります。
またイヌリンは、摂取することで、身体にいい効果が報告されているのも事実です。
その反面、副作用についての報告もあります。
イヌリンを摂取することで胃腸に苦痛を引き起こしたり、下痢になったりする可能性もあるので、10g/日が許容であると考えられます。
目標摂取量は男性21g以上、女性18g以上
厚生労働省が定める食事摂取基準(2020年版)では、食物繊維の1日あたりの目標摂取量は18~69歳で「男性21g以上」、「女性18g以上」です。
食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
イヌリンは水溶性食物繊維に該当し、とくに不足がちです。
どちらも体内で重要な働きがあり、その理想的なバランスは
「水溶性食物繊維:不溶性食物繊維=1:2」
イヌリンについても過剰に摂取したり、偏ってとったりすると、かえって下痢や便秘などになるといわれています。
最初から多量に摂取するのではなく、1日2〜3gを1〜2週間摂取して体を慣らしながら、徐々に量を増やしてみてはいかがでしょうか。
正しく使用すれば体にとっていいことだらけです。
イヌリンを摂取するタイミングは
イヌリンをダイエット目的で摂取する場合、一番いいタイミグはいつなのでしょう?
この様な実験結果が報告されています
「30名の成人男女を対象に、『イヌリン』を用いた実験を実施したところ、面白い結果が得られました。実験の内容は、30名のうち15名には朝食時に菊芋パウダーを、残りの15名には夕食時に菊芋パウダーを摂取してもらうというものです。1週間、菊芋パウダーの摂取を続けてもらった結果、朝食時に菊芋パウダーを摂取したグループにおいては、便秘の改善が見受けられました。また、朝食後の血糖値の上昇が抑えられたうえ、昼食後、夕食後の血糖値の上昇も緩やかになっていたことが分かりました」と、柴田先生。
ちなみに、朝食の内容が昼食や夕食後の血糖値上昇に影響する現象は、「セカンドミール効果」と呼ばれているそう。「つまり、朝食時に『イヌリン』のような水溶性植物繊維を摂取すると、昼食後、夕食後も血糖値の上昇を抑えられるでしょう。また、玄米など、植物繊維を多分に含む食材を朝食として摂ると、似たような効果が得られると考えられます」
早稲田大学まなびのコンパスhttps://www.wasecom.jp/article/1700
イヌリンサプリ口コミ
今回は商品は関係なく、イヌリンのサプリのクチコミをまとめてみました
いかがでしょうか?
イヌリンは自然由来の食物繊維です。
菊芋などに多く含まれているのは知っていても、毎日食べ続ける事は正直難しいです。
先ずは健康な体を作りなりながら、ダイエットに取り組むことを考えてみてはいかがでしょうか。
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